UNFOLD
藪の中の表紙

藪の中

芥川龍之介

山科の藪の中で男の死骸が見つかる。検非違使の前に、木樵り、旅法師、放免、媼が順に呼ばれ、見たことを述べる。続いて捕えられた盗人・多襄丸が白状し、女が清水寺で懺悔し、最後に巫女の口を借りて死んだ男自身が語る。三人とも「自分が殺した」と言い、それでいて話は噛み合わない。何が起きたのかを最後まで明かさない、七つの証言だけでできた短編。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。