ヴィヨンの妻
詩人の夫は飲み歩いて帰らず、ある夜、行きつけの店から五千円を盗んで逃げ帰る。追ってきた店の夫婦に、妻は「私が働いて返します」と言い、翌日から店に出る。客にかわいがられ、金は思いのほか早く返り、けれども帰り道で酔った客に襲われる。それでも妻は店へ通い続ける。戦後の混乱のなかで、夫の破滅を見ながら生き延びていく女の一人称の語り。太宰治が中期から晩年へ向かう時期の代表作。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。

詩人の夫は飲み歩いて帰らず、ある夜、行きつけの店から五千円を盗んで逃げ帰る。追ってきた店の夫婦に、妻は「私が働いて返します」と言い、翌日から店に出る。客にかわいがられ、金は思いのほか早く返り、けれども帰り道で酔った客に襲われる。それでも妻は店へ通い続ける。戦後の混乱のなかで、夫の破滅を見ながら生き延びていく女の一人称の語り。太宰治が中期から晩年へ向かう時期の代表作。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。