UNFOLD

高瀬舟

森鴎外

遠島を申し渡された罪人を大阪へ送る高瀬舟。護送役の同心・羽田庄兵衛は、乗せた喜助が少しも悲しそうでないことに驚く。二百文の銭を持って「これが初めての貯え」と喜ぶ男は、弟を殺した罪で島へ送られるのだという。話を聞くうちに、庄兵衛の中に二つの問いが立ち上がる——足るを知るとはどういうことか、そして、これははたして人殺しなのか。森鴎外が「知足」と「安楽死」を並べて置いた短編。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。