桜の森の満開の下
鈴鹿峠に山賊が住んでいた。旅人を殺して持ち物を奪い、女がいれば女房にする。ある日さらってきた都の女は、ほかの女房たちを次々に殺させ、都へ行きたいと言い出す。都へ移った山賊は、女の命じるまま夜ごと人を殺して首を持ち帰る。女は集めた首で人形遊びのように芝居をさせ、腐っていく首を並べて笑う。耐えられなくなった男は山へ帰ろうとし、女を背負って峠を越える——満開の桜の下で。坂口安吾の幻想文学の代表作。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。

鈴鹿峠に山賊が住んでいた。旅人を殺して持ち物を奪い、女がいれば女房にする。ある日さらってきた都の女は、ほかの女房たちを次々に殺させ、都へ行きたいと言い出す。都へ移った山賊は、女の命じるまま夜ごと人を殺して首を持ち帰る。女は集めた首で人形遊びのように芝居をさせ、腐っていく首を並べて笑う。耐えられなくなった男は山へ帰ろうとし、女を背負って峠を越える——満開の桜の下で。坂口安吾の幻想文学の代表作。本文は青空文庫の新字新仮名版を収録している。